カウントダウンが始まってしまった。

  

私の青春そのものだった嵐が、活動休止を発表した。

 

ジャニーズファンを公言している私が、今までもこれからも、きっとここまで好きになれるアイドルはもういないだろうと思っていたグループが、嵐だった。

私にとって嵐はいちばん大切で、いちばん特別で、いちばん大好きなグループだった。メンバーの中で誰が一番好きかと聞かれてもそれを断言してしまうのを躊躇するぐらい嵐というグループとその五人が死ぬほど大好きだった。「嵐のどこが好きなの?」と聞いてくる人たちはもれなくオタクではない人たちだったけど、そう聞かれて「仲の良さ」とか「歌」とか「面白いところ」とか「顔」とかそんなありきたりな言葉で返事できる程度なら苦労しねーよ!!って叫びたいぐらいすべて好きだった。生活の中に嵐の存在があることが当たり前だし、嵐のいない時代を、私は知らない。

嵐を応援し始めて早10年が経った。嵐10周年の時、どの番組を見てもキラキラしていて楽しそうだった嵐を追いかけて、気づいたら15周年を共に迎えて、ハワイBLASTのライブビューイングに参加しに映画館に行って、大野智の涙を見た瞬間どんなに我慢しようとしても涙を止められなかった。それぐらい、嵐は私のすべてだった。
 
嵐の好きなところ。
嵐が嵐を大好きなところ。真面目にふざけるところ。いつまでもトップを目指し続けてるところ。ずっと五人でいてくれたところ。ずっと五人でいてくれると、ファンを安心させてくれたところ。メンバーの長所を引き出しあうところ。空気感。
 
嵐より歌が上手だと思うグループなんていくらでもいたし、踊りが上手なグループだっていくらでもいたし、嵐は仲がいいとは言いながらも、他のグループの仲が特に悪いと感じたこともないし、一般的に見て嵐よりイケメンと言われる人たちだって当然山ほどいただろうし、トークが面白いグループだっていたけれど、それでも嵐じゃなきゃダメだった。
 
嵐にハマった瞬間というのを全く覚えていないもので、初めて「嵐」というものを認識した瞬間を思い返してみようとしても、「花男Fを映画館に観に行ったよなぁ…」とか「確か2008年24時間テレビを見ようとしたけど親に早く寝なさいと怒られてドラマ最後まで見られなかったんだよなぁ…」とか「ひみつのアラシちゃん!って最初カタカナだったよな…?」ぐらいしか思い出せない。とりあえず入り口は潤くんだったと思う。単純に雰囲気がカッコいい人だなぁと思った。「カッコよさ」を誰よりも極めてる人だと思った。(後の櫻井担)
ヤッターマンだのスマイルだのクイズショウだのマイガールだの個人活動も沢山あって、当時の私にはよく理解できない内容のドラマもあったけど必死に追いかけていたし、チャレンジウィークの時には必死にテレビにしがみついて嵐を追いかけることに精一杯だった。
 
嵐の好きなところを並べることなんてきっといくらでも出来るのだろうけど、好きだった時間があまりにも長すぎて、あまりにも好きすぎて、好きになってからが長すぎて、どんなに上手に言葉にしたくても絶対不可能で、全部薄っぺらくなってしまう。
嵐が見せてくれる世界が好きで、夢中になれることが幸せで、好きじゃないところなんて1つもないと思えるぐらいで、ファンに見せてくれている姿は全部、困るぐらい好きだ。
 
ほんとにほんとにいちばん、いちばん特別に、大好き。そしてこれからも特別な存在には変わりないと思う。もう、たった30秒の予告映像を捕えるために1時間番組をリアタイで張り込んだりしないし、WS全部録画したりしないし、雑誌片っ端から手に取って読み込むようなことできない。
 
嵐が色んなところで賞をとったり、色んなランキングで1位総ナメしたりすることが多々あって、一ファンとしてはやっぱり嬉しかったけど、そんなの関係なく嵐ファンであることが誇りだった。きっと2年後も、その先も、ずっと私の誇りだ。
嵐の良さは数字なんかで済ませられるものじゃないと思っていたし、数字に貢献するためにCD買ってたんじゃなくただ欲しいから買っていた。ただ見たいから彼らを見てた。必死に追いかけてた。必死に追いかけても追いかけられないぐらい物凄いスピードで頂上を駆け上がっていく5人を応援するのが楽しかったし誰に何言われようが好きだった。いつかこの嵐の波が治まる時が来てしまっても、きっとずっと好きでいるだろうと思っていた。ここまで好きになってしまえばもう手遅れだとさえ思っていた。来世も嵐担したいと思ってた。
 
 
それでも、その波が治まる前に、嵐というグループは世間から姿を消すらしい。
 
大量のLINEが届いていて心臓止まるかと思ったし、家に帰ってから泣きすぎて目が溶けた。
 
会見では、嵐は想像以上に前向きで、いつもみたいに笑ってて、そこに、私の大好きないつもの嵐の空気感が確かにあって、だから誰を責めることもできなくて、余計に嵐を好きになってしまった。困る。
嵐の歩みが止まるほどに「自由になりたい」と思ってた大野さんも、永遠に嵐を守り続けることを決めてくれたんだから、責められるわけがなかった。そこにちゃんとファンへの誠意があった。
これが事実上の解散なのだとしても、「あくまでも活動休止です」と声を大にして言ってくれてありがとう。一年前から話し合っていたのに、ずっと隠し続けてきてくれてありがとう。
 
言葉の力の強さを知ってる頭のいい櫻井くんがテキパキと意見を述べて牙を剥くのもとても櫻井くんっぽかったし、二宮くんが昔から変わらない考え方と言葉をもってフォローに入る姿も二宮くんそのものだった。潤くんはいつも「ファン」の存在を忘れずに口にしてくれるし、相葉くんが嵐にいなければあんな柔らかい空気にはなってないと思った。
テレビをつけることさえ怖かった活動休止の記者会見でさえ、私の大好きな嵐が全部詰まっててズルかった。
ほーんと櫻井くんって「それは違うでしょ」って思ったらすぐ「あ?」って顔に出るのに口から出てくる言葉は正論で華麗に論破していく感じ昔からぜーんぜん変わらないしそれを回収する二宮くんの連携も愛情と人柄が溢れててもう~~これが嵐!!!って感じだった!!
 
嵐の過去に遡っては『あの時からファンでいられたらなー!!』とつい過去を取り戻したいと思ってしまう。
本当に私が嵐を見てきた10年なんて、あっという間だった。あと2年じゃ、足りない。
 
たとえファンがどんなに頑張っても、活動休止の事実は覆せないんだと思う。私は今までも、これからも、嵐が決めた嵐の未来を追いかけて、応援していくしかない。会見で誰かひとりでも暗い顔をしていたら、全然納得していなかったと思うのに、悔しいぐらい嵐は前だけを見ていて、不満そうな顔なんてしてなかった。
嵐が嵐を好きなこと、最後の最後まで本当に、誰よりも嵐自身が「5人であること」を大事にしていること、悲しいぐらい伝わった。だからこの10年間を、私は後悔していない。
 
「そして、僕ら嵐の未来。松潤、相葉ちゃん、翔ちゃん、ニノ。どんな時でも、笑っていよう。何があっても5人で乗り越えよう。そして、この先の未来もずっと5人でいよう。」
この言葉を聞いたとき、きっとこの先も、嵐は絶対に5人でい続けてくれるんだと確信していた。
「どんな時でも笑って」いてくれる、その約束を活動休止の記者会見ですら守ってくれる嵐が、私の大好きな嵐そのものだったし、「5人じゃないと嵐じゃない」という昔からの言葉を、5人全員が守り続けていてくれたから泣いた。
5人で何かを乗り越えるとき、私もずっとそこにいて、いつまでも、何があっても、周りに嵐ファンがいなくなっても、一緒に乗り越えたいと思っていた。その試練が2020年12月31日なら、一緒に乗り越えなきゃいけない。
 
嵐の終わりが私にとっては早すぎて、想像以上に綺麗なものだったから、思いをぶつける所もなく正直気持ちの整理はきちんとできていないし二年後「嵐が存在しない」という私が知らない世界で生きていかなきゃいけないのは控えめに言っても意味が分からないのだが、最後の最後まで愛し続けるぞ!という心意気。私にできるオタ活はひとつ!!大野さんの「巻き起こしちゃいますか」の言葉を信じて
 
あとの二年間、精一杯嵐の五人を追いかけるぞ~!!!